代理闘争に明け暮れ!3

こちら、至極フツーの 航空ファン・サラリーマンの駄文日記帳で御座います。m(_ _)m

自宅でクラスJ(初代)

【概要】
 という事で、リフォームに併せてだいぶ昔から夢見ていた「自室に旅客機の座席を置いて使いたい」というヤツを実現してみました。

【経緯】
 航空ファンなので飛行機グッズが大好きなのです。
 既に旅客機で使用されているミールカートを成田の航空博物館のジャンク市で購入したりしていましたが、いつか部屋にソファーとして旅客機の座席を置きたいなぁと、こう思っておりました。
 特にずいぶん昔に、初代クラスJシート(以下J席)に座った時に「電動じゃないのにしっかりスムーズにリクライニングできて素晴らしい、これは部屋に欲しい!」と思っていたのと、個人的に革製シートより布製シートの方が好みな事もあって、まさにこの初代シートが欲しかったのです。
 これがまさに運命的な廻り合わせで購入できたというお話であります。

【問題と解決までの流れ】
 さて、自宅に旅客機の座席を置きたいと思った時に、最も大きな問題は「そもそも座席が売られているか?」という点です。
 以前は稀に航空博物館のジャンク市に出物があったり、空の日イベントで展示販売されたりしておりまして、まずは「売られているシーンに遭遇する」必要があるのです。しかも自分が欲しい種類の座席の出物に出会う必要があります。ビジネスクラスのシートが欲しいのかエコノミーが欲しいのか、2列シートか3列シートか、JALかANAか…などなど、目標を絞れば絞るほど難易度は指数関数的に上がっていくのです。
 更にもし仮に出会えたとしても、基本レアモノ扱いなのでかなり良いお値段(だいたい数十万円以上)が付いていて、一般サラリーマンのお財布ではそうそう買えるものではない…と言う分厚い壁もありました。
 そんなわけで、シートが欲しいなぁという願望を持ってから十数年。
 ある日、いわゆる航空グッズショップでJ席が販売されているのを発見。
 更に最近は航空会社のネットショップでも販売されるようになり、「買おうと思えば買える」環境になってきたのです。
 しかしやはり価格的に厳し過ぎて買えない、と言った状況が続いておりました。
 そんなある日、某ショップで「B級品」「C級品」として何とか手が届きそうなお値段で初代J席が販売されているのを発見しました。
 「C級品」と書かれた現状渡しのモノは、この界隈の価格に比べるとかなりお安い。具体的にはJAL公式の現行モデルの中古シートは税送料込で70万円のところ、初代の旧モデルのシートが8万円+税+送料1万円=10万円弱で買えるという状況です。
 お話を聞いたところ、要はメンテナンスされていない難あり品で、一部不具合アリの現状現品渡しなのでお安くなっているとのことでした。
 確かにシートの裏側や下回りは埃が溜まって汚れたままだったり、おそらく運用で部品取りされたのだと思われますが、駆動部のアセンブリが抜かれていて片方のレッグレストが動かなかったりとそれなりでした。
 なので清掃も注油も自分でやらないといけないし、脚も飛行機の床のレールに取り付ける構造になっているので家の床にそのまま置くと床に傷がついたり微妙に斜めになってしまったりするため、安定設置するための作業も必要になります。要は手元に来た後にそれなりに手間がかかるという状態でした。
 その点公式ショップで販売しているシートは部屋に設置できるようにちゃんと台座も付いていて、電装品が使用できない以外はきちんと整備されたものなので最高なのですが、お値段の問題の他にも、そもそも自宅の部屋のドアを物理的に通過できないサイズだったので断念していたという経緯もありました。
 そんなこんなで今回の出物なら価格も含めてギリギリ行けるか…と思いつつ、それでも普通にちょっと良いソファーが買えちゃうお値段なので、暫く指を咥えて見ていたのですが、今回の家のリフォームに併せて「改築のデカい出費に混ぜて買ってしまえばショックも少ないんじゃ?」と思い立ち、現物の状態を確認させてもらった上で、確かに少々難はあるものの、この価格なら十分納得できると判断。ついに購入を決心するに至ったと言う次第でした。

【シートを置いてみて感じた良い点】
 旅客機の座席を部屋に置くメリットとしては、何といっても日々飛行機気分が味わえるという点ですが、特にJ席はエコノミーと比べてそこそこゆったり座れるのでちゃんとソファーとして活用できることは利点ですね。
 他に電源が無くてもリクライニングできること。座面が前進して背もたれも斜め手前にスライドしながら倒れるので壁近くに設置しても後ろのスペースが少なくて済むこと。ひじ掛けにミニテーブルが収納されていて便利、といった利点もあると思います。

【設置に際して難儀した点】
 現物が届いて少々難儀した点としては、1点目は普通のソファーもそうかもしれないですが、それなりに大きいこと。
 自宅のドアや廊下を通せるか事前に確認する必要があるヤツです。
 組み立て式じゃないので一般の家具のようにバラして搬入するわけにはいきません。
 ウチは玄関までは入って、おそらく階段を上げるところまでは行けるものの、そのままでは部屋のドアを通過できないことが分かっていたので、「おそらく背もたれは分解できるだろう…」と想定して、ある意味賭けで購入していました。
 結果的に玄関で背もたれを分離(図面も無いので何となく構造を見てバラしましたがそこそこ苦労しました…)できたので、70cm幅のドアを座席を縦にしてギリギリで通過。部屋に入れてから背もたれを復旧するという流れで持ち込みに成功しました。

 そして2点目は重量が結構あることです。
 飛行機に搭載される座席なので軽量化されているだろうと思っていたのですが、それでも体感で50kg以上はありました。一人では扱えません。

 とにかく購入を検討する際はサイズと重量は考えておく必要ありです。

 という感じで、ちょうど背もたれの分解に合わせて各所清掃して、座面の生地もシートクリーナーで清掃。(当然と言えば当然ですが、見かけ以上に汚れていました…)
 脚の問題については、部屋の構成の関係上、位置を頻繁に動かす事になりそうだったのでキャスターを取り付けようと考えたものの、安定や作業性を考えた結果、小型の平台車をベルトで固定することにしました。
 結果5cmほど下駄が入った形になりましたが、片手で引き回せるくらい軽く移動できるようになりました。座る時は台車をロックすればOK。

 と、言う事で、めでたく自室に飛行機の座席を設置することができました。
 正直満足度は高いです。思い切ってよかった…

 と、将来読み返す時のためにしっかりと日記を書いておく。うむ。