代理闘争に明け暮れ!3

こちら、至極フツーの 航空ファン・サラリーマンの駄文日記帳で御座います。m(_ _)m

ついにフライトシムの中へ

と言うことで。

既にFSXをVRで実行するソフトウェア(https://flyinside-fsx.com/)が存在していて、日本でも買える(海外オンライン決済でレジストレーションキーを買う方式で)ことを知り、いつかやってみたいと思っていたVRフライトシムを、とうとう我慢しきれずに導入してしまった次第。

と言うことで、拡張性やらケーブルの引き回しやらいろいろ検討した結果、Oculus Riftでなく、HTC Viveを選択。

両手分のコントローラ付きなのと、いつの日かルームスケールVRが出来る日を夢見つつ、という感じでした。
ちなみに、お台場の体験施設で現物を体験して、現物の解像度が低くて、フライトシムをやっても計器が読めないだろうと判っていたし、4K液晶のスマホgoogleカードボードを見た方が同じソースでも鮮明に見えることも把握していました。正直高い買い物だけに、次世代の4KのVRが出たら買おうかと、そう思っていたのですが。
しかしあの、お台場の「アーガイルシフト」の『コックピットに入った感』がどうにも忘れられず、モヤモヤしていたところに、仕事の山場で結局夏休も1日しかとれず、今回のシルバーウィークもカレンダー通りで旅行にも行かないスケジュールを見ていたら、そもそも去年の特別休暇1週間もまるごと捨てていた事を思い出し、こりゃぁ多少投資してでも”現実を離れ、仮想空間に没入できるインフラを揃えてもバチは当たらんのでは無かろうか!?”と思い至り、何かタガが外れ、新しいPCとHTC-Viveを一括発注でポチってしまったと、そういった経緯であります。
ちなみにツクモさんのBTO機にしました。理由は在庫もあって即納だったので。(えー
まぁ最近飛行機にも乗ってないし海外旅行にも行ってない。ちょっとヨーロッパ旅行にでも行ったつもりでVR一式そろえてしまえと、そんな自分に言い訳しながら嫁にも内緒で導入したのですが。
まぁ、予想通り、まずは設置場所で四苦八苦。
私の部屋はいわゆる魔窟、でありまして、そもそも隙間が少ないのです。
もちろんルームスケールVRなんて遊ぶ空間はどこにも存在しないので、端から着座運用で設定です。
足元のウーハーを裏にどけて、隙間になんとかミドルタワーのマシンを据え、モニタ周りの配線も少々入れ替え。
2つのセンサーとVRヘッドセットの電源も、元々部屋を周回するように引き回していた電源タップから分岐して配置。
センサーはスチールラックの上の方にステーを宛ててネジ止めしました。取説では壁にビスを打って固定するとか書いてありましたが、そんな応用の利かない設置はさすがに無しで。
またヘッドセット本体から伸びる、甚だ邪魔なケーブルも、ラックの隙間を這わせて引き回し、ロフトベッドの手すりにケーブルをひっかけて、自席に座った際に、うまいこと後方の上から垂れ下がるように配置しました。
流石に足元を這わせたら足を引っ掛けたり椅子の脚が引っかかること請け合いなので、上を流すしか無いよなぁと。
と、そんな設置作業をしながらPCを初期設定して、フライトシムを入れなおし。FSXはFS2004と違ってアドオンが少ないので、まぁそこそこに設定が完了。
その後VR関連のドライバソフトやらユーティリティやらのセットアップをして、まずは環境を完成。
で、肝心の”FSXをVRで遊べるようにするソフトウェア”「FLYINSIDE」をダウンロードして、まずはお試し起動を実施。
したところ、これがエラーが出て動かない罠。
どうやら英語版を前提に作られているため、たとえば日本語版の「バーチャルコックピット」を解釈してくれないらしく「シミュレータをVirtualCOCKPITモードで起動して下さい」というようなメッセージが出て弾かれてしまい、「バーチャルコックピット」を選んでいるのに動かないという事態に陥ります。
が、エラーをよく読むと「コンフィグファイルに記載されている定義記載を「Virtual cockpit」にしなさい」と書いてあり、この設定ファイルの「バーチャルコックピット」というカタカナ記載を全て「Virtual cockpit」に書き換えたところ、無事起動できました。
そして、ヘッドセットを被って目を開いた瞬間。感激でした。
ちょっと狭いあのコックピットの中に本当に入ったような感覚、予想通り計器の文字は解像が足りなくて見えないけど、それでも「機内に座っている感じ」はかなり強く感じました。
各スイッチ類も、CG画像ながら、立体表示されているので、思わず手が伸びてしまいました。
そして滑走路を離陸すると、視覚に騙されて、なんとなく身体まで浮いたような錯覚を覚えるくらいには「飛んでる感」がしっかり味わえました。
顔を動かした時の表示の時間遅れもほぼ無く、視野もそこそこに広いので、3D画像の「覗き込んでいる」感じと違い、VRは「中に入っている」感覚が大変強いのです。
やはりコックピット物には大変親和性が高いと思います、VR。
とにかくバーチャル世界で飛んでる気分をどうしても味わいたい!という人にはお奨めです。
が、特に以下の問題があることは承知の上で割り切って買うくらいの覚悟は必要です。

  1. とにかく解像度が足りない。計器の文字は顔をかなり近づけないと読めない。
  2. FSXをVRで動かすソフトは英語版なので、VRソフトの設定画面の日本語が文字化けして表示されてしまう。シミュレータ自体は日本語で動いているのでFS側の各種設定表示は日本語で正しく出ます。
  3. バーチャルなので思わず手が出てしまうが、手ではボタンは押せない。その代わり、VIVEコントローラを使ってスイッチを指してやればMCPパネルやオーバーヘッドの操作はわりと直感的にできる。
  4. やはり物理的に部屋や座席周りにそこそこの広さが無いと、プレイ中、地味にあちこちぶつかる。
  5. ARでなくVRなので手持ちの物理コントローラは見えない。なので「この辺にスロットルユニットが置いてあるはず…」「手に触れる操縦桿がVR画面内の操縦桿と一致しない」という状況で操縦することになるので、結構「空振り」が頻発する。
  6. なんだかんだで目が疲れる。
  7. 長時間遊んでると酔う。(まぁ私はかなり酔いやすいタチなんですが…)
  8. だんだん慣れてくるとモーションチェアがすごく欲しくなる。

と言うことで、待てる人はもう一世代進化を待ってから買った方が良いと思います。
もし、今後買おうとお考えになる方がいましたら、買う前に必ず実機を体験することを強くお奨めします。
一部量販店の店頭やイベント、VR体験施設等で、どんなモノか体感してから買った方が良いです。ネットの噂だけで買ってしまうといろいろガッカリすることもあるかもしれませんので。
と、いろいろ書きましたが、久しぶりにワクワクするあの感覚を味わえたので、自分としては良しとしたいと思います。
あとはホント、解像度がもっと上がって、ヘッドセットが小さく軽くなって、ケーブルがワイヤレスになれば良いんですけどねぇ…でも、後数年でそんなモノが出揃ってくるかもしれませんね。まぁ、ニッチなジャンルなのはこの先もずっと変わらないと思いますが(笑)
と言うことで、久々に大規模なフライトシム投資をしたのだった。という記録。