代理闘争に明け暮れ!3

こちら、至極フツーの 航空ファン・サラリーマンの駄文日記帳で御座います。m(_ _)m

ノいきゃん

先日久しぶりに飛行機に乗って千歳空港へ行き、空港から電車で札幌駅まで移動したのですが。

まぁ通勤電車じゃないので車内は旅行客の会話で騒がしく、更に子供がペットボトルをぶつけてバキバキと騒音をまき散らしておりまして、ああ、これは煩い・喧しい・辛い…となったので持ってきたノイズキャンセリングヘッドホンを装着したのですが、ここで「人の声は消えない、むしろ列車の走行音などが消去されて人の声だけが目立つ」という事に改めて気がつきました。

普段は飛行機で使っていて、機内でうるさく喋るような人材は少なく、必要な機内放送は聞こえてフライト中のエンジン音や風切り音はキャンセルされていたので今までずっと快適に使っていたのです。

が、多くの人が喋っている環境下では、密閉型ヘッドホンで遮断されて騒音の音量自体は減るものの、静かな曲を小さめに再生していると、却って他人の関係ない世間話や女性集団のギャハハ笑い、子供の騒ぐ声だけがスルーしてバックグラウンドに入ってくるという、「静かな曲を聴きながら旅情を楽しもう」としている私に対する悪意が炙り出されたような状況になり、「迷惑だなぁというモヤモヤした気分」だったものがだんだんと「イライラした怒り」に転換されていくという状況に陥ってしまったのであります。

これまで「安全のために人の声はキャンセルしない」というのがノイズキャンセリング業界のスタンダードだと理解していたのですが、これはあまりにも「真の目的を見失った状態」と言えましょう。

僕はノイズを消して音楽を聴きたい。安全性は理解するものの、時として人の声も含む全てをキャンセルしたい、「他人の声というストレス」から解放されたい…そんな場合も多くあることに気がついてしまいました。

そこで、「ノイズキャンセリング技術も出始めのころから随分経過して進化しているだろうから、今時は人の声も消去できるモードを備えたモデルがあるのではないか?」と思い至り、あらためてネット検索したところ、完全ではないもののかなり減らせるモノもあるらしいという事がわかりました。

総評を複数検索したところ、どうやらSONYノイズキャンセリングイヤホン「WF-1000XM5」とBOSEの「Bose QuietComfort Ultra Earbuds」が性能的に拮抗している状況っぽいという認識を持ちました。

SONYのWF-1000が気になりつつも、しばらく前にまったく逆のニーズである「外の音が自然に聞こえる、散歩やジョギングやサイクリングで屋外で使っても安全なイヤホン」という条件に叶うSONYのLinkBuds

を購入して愛用していて、これはイヤホン自体の中央にドーナツ状の物理的な穴が空いているので外の音が完全にスルーで聴こえて、耳を密閉しないので自分が歩く時の振動なんかも気にならなくて、屋外の普通の環境音の中で音楽が自然な感じで追加されて聴こえるという素晴らしいアイテムなのですが、当然にして唯一の欠点は「解放されているがゆえに外部の騒音の影響を直に受けてしまい、騒音環境下では音楽が聞こえにくい」&「ボリュームを上げると音漏れし易い」、つまり電車で騒音に打ち勝つレベルに音量を上げてしまうと音漏れで周りに迷惑が掛かってしまうので現実問題として使用できない、という問題がありました。

しかして今回は「ノイズキャンセルが主目的でついでに通勤電車で音漏れもしにくいモデル」という真逆のニーズに応えてくれるモデルという事で、BOSEのモデルを買ってみることにした。

で、使ってみたところ、各所のレビューの通り、完全にゼロにはならないものの、人の声も含めてかなり凄い消音性能があると感じられました。

  • 少なくとも家の近くの駐屯地から上がったヘリコプターの音は気がつけないくらいに小さくなる。
  • エアコンや冷蔵庫やPCの動作音も消えて、静かな音楽を小さめの音量で再生してもちゃんと聞こえる。
  • 目の前のPCで普段の音量で再生しているアニメのBGMや効果音はほぼ聞こえず、セリフもかなり遠くで小声で何か言っているのがわかるくらいで、音楽を再生してしまえばバックグラウンドのアニメの音声はほぼ気がつかないレベルになったと感じる。
  • ゆっくり動画あたりだとアニメより少し声が入ってくる気がするけど、それでもかなり低減されている印象。
  • 耳栓をしても骨伝導で外部の音が聞こえてしまっている状態にかなり近い。

といった感じで、いずれにしても、とにかくノイズキャンセリングの効果は自分が体験してきたどのモデルよりも強力なのは間違いなさそう。
明日実際の通勤電車で試してみようと思います。

ただ、音楽の再生を止めた時のホワイトノイズは少し残っている気がする。
やはりこのノイズキャンセリングの宿命だけは未だ解消できていないのか…そこが解消されればどこでも音楽に没入できるデバイスに到達しそう。そこまでもう一息、かな。

と言う事で通勤で使用してみたところ、騒音のキャンセル性能は間違いなくこれまでのノイズキャンセルヘッドホンの中では最強でした。
電車のドアの開閉や発車時の加速音などはほとんど聞こえず、列車がスーッと無音で走り出すような錯覚がありました。確かに静か。実際降車駅についてイヤホンを外した途端、物凄い騒音の大きさに驚きました。普段の騒音なのにこんなにうるさかったのかと思うと同時に、ノイズキャンセルの凄さを実感でした。
が。
結果的にやはりアナウンスや人の声は聞こえました。騒音がめちゃくちゃキャンセルされるので普通に耳を塞ぐよりも静か(耳を塞いでも音が漏れ込みますが、元の音がキャンセルされるので漏れ込むのではなく音が消える)になり、声も小さくなっているものの、相対的に聞こえてしまうという感じでした。
ただしノイズキャンセルがかかっているため音楽を小さめの音で再生してもしっかり聞こえて音漏れしないので、音漏れの心配なく音楽をちゃんと鑑賞できます。そして音楽をかけてしまえば人の声はほとんど気にならない状況になるので車内では最良の音楽鑑賞環境と言えると思います。
後は逆に密閉型イヤホンの宿命として耳がしっかり密閉されるので、当然ですが歩行すると足の振動が伝わり、骨伝導ノイズが頭に響いてストレスになるというのはありますね。
と言う事で、電車や飛行機で移動する時はBOSEを、街歩きやハイキングみたいな散歩しながらBGMを聴きたいときはSONY、といった使い分けが最強かなと。
そんな予想通りの結論に至るのでありました。

しかし、やっぱり人の声をキャンセルしてくれるモデル発売して欲しいなぁ…うまく使うからさぁ…ダメかなぁ…ダメかぁ…うーむ…

更に使用2日目。
今日は車内でしゃべってる若者の声とおばさん集団の声がかなり小さく抑えられている状態になっていることが確認できました。
駅のアナウンスは人の声でかつ音量が大きいからキャンセルしきれず残って聞こえるということかな。
とりあえず話声もかなり小さくなるので音楽の再生ボリュームを上げれば気にならなくなるかも…と思ったものの、人の話し声って小さくてもついつい意識が向いてしまうんだなぁ…
いずれにしてももう少し使って様子を見てみようと思います。はい。

その後。
そこそこ使ってみて、「人の声は小さくはなるけど、やはり少し残る。でも使わないより遥かに良くて、総じてストレスがかなり減る。」という結論に至りました。
あとBOSEの外部音を取り込むモードが良く出来ていることを認識しました。
電車の乗り換えのタイミングとかではいちいちイヤホンを外すのも面倒で、装着したまま多少の歩行の振動音は許容して移動するのですが、さすがに無音状態で雑踏を歩くのは危険なので、外部音を取り込んで聞こえるようにするモードに切り替えて使っています。
で、これに「大きな騒音が入るとその音だけ音量を下げて取り込んでくれる」という機能があって、周囲の音は聞こえるけど、発車ベルスピーカーの近くで鳴る大音量のベル音とか、通過列車のゴー!!という大きな走行音、地下鉄の反響音、風切り音等は程々にボリュームを下げてくれるので耳への負担が少ないんですね。
それから、結構本体サイズがあるので最初は長時間の装着はつらいかな?と思っていたのですが、逆に耳の広い面で支えているためか、4,5時間の連続使用でも負担感はほぼ無かったのが想定外でした。

結果、総じて良く出来ている、という感想です。